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「いただきます」が「頂きます」であること -余市のブランド鹿 EBIJIN-

「いただきます」が「頂きます」であること -余市のブランド鹿 EBIJIN-

わたしが好きな映画「そらのレストラン」の一場面。
ご飯を食べる前に、窓から外に向かって “いただきます” と言うシーン。

ああ忘れていた!と…。ハッとさせられました。

“いただきます” が “頂きます” であること。

食べる、ということは、自然からたくさんもらっている、つまり自然からいただいていることで、食べるたびにたくさん感謝の気持ちがうまれるものだということ。映画のそのシーンをみて、忘れちゃいけないことを思い出した気がします。

自然からもらった食べ物を、責任をもって美味しくいただく。

余市町に拠点を構え、主に鹿肉を販売しているEBIJIN。
先日、EBIJINを運営する猟師さんとお会いした際に自然界のシカと人間の関係性についてお話を聞いて、“いただきます” を考えることができました。

EBIJINの使命

シカ猟とは、私たち人間が食べるために獲ること。そんな単純なことだと思っていたけれど。

EBIJINはただ美味しいお肉を販売しているだけじゃない。食べるために、売るために獲るという単純な猟ではなく、そこには、自然と動物と人間と向き合うという使命があります。EBIJINが 「美味しい」 にとことんこだわる理由とは。

シカ問題

近年、シカの増加によって問題となっている獣害。前回の支笏湖ドライブでは102匹のシカに出会い、物珍しさに感激しましたが、このシカの多さが問題になっているのです。(→前回記事 シカドライブ@支笏湖のリンクはこちら

増えすぎたシカは食べ物を求めて人里へ降り、農作物を食べ荒らす農家さんにとっての害獣となってしまいます。また、森林形態の破壊も問題になっているそう。

シカが増えるだけその問題も大きくなっていく。

シカが増えたわけ

日本では、シカの天敵であるオオカミが人間による狩りで絶滅してしまいました。シカを捕食する野生の動物がいないことにより、シカは増える一方。

また、猟師さんが高齢化し管理できる人が減っていることも、シカの増加の理由のひとつです。人間の都合によって発生した問題。解決しなくてはならないのは人間ではないでしょうか。

責任をもって美味しく食べる

人間がつくりだしてきた問題を、人間で解決しなければ。責任をもって食べる。責任をもって美味しくいただく。食べるなら美味しくないとっ。

鹿肉と聞くと独特のクセや臭みがあるイメージで、なかなか手を出しづらかったりする。ところが、EBIJINの鹿肉を食べたら本当に驚きました…。「今まで食べたお肉の中で一番美味しい!!!」と思わず呟いちゃいました。

「食べる」という概念がひっくり返っちゃうほど。美味しいって、これのことかと。

美味しいとまた食べたくなりますよね。そして猟をする。猟師として仕事になるのであれば、専業の猟師が増える。それが繰り返されていくと、シカ問題の解決に近づく。

このサイクルをEBIJINは目指しているそうです。だからEBIJINは「美味しい」のためにこだわっている。美味しく食べることで、命を大切にするということにも繋がるのではないでしょうか。

いただきますの意味。そらのレストランのあのシーン。食べることへの感謝と、美味しく食べて粗末にしないこと。人間が目を背けてはならない問題があって、美味しく食べることで向き合えるのです。

若い世代へ

「ありがとうとたくさん言われる仕事」と猟師さん。シカに作物を食べられて困っている農家さんから、お肉を食べた人から。命に向き合うこと、人間が解決すべき問題。誰かがやらないといけないこと。

「命と向き合うことを、使命だと思って率先してやっていきたい。長い時間をかけて人間がつくりだしてきた問題を解決するには、その分長い時間が必要。今EBIJINが行っていることを、若い世代へ繋ぐ、広めるのもひとつの使命かなと」

EBIJINさんはそう話していました。

また、「シカを獲るとき、シカにゆっくり狙いを定めると諦めたように、命を差し出すように、シカは頭を下げる」とも。

野生の動物と向き合う瞬間。決して簡単にできることではない。
命を大切にして、使命感をもって、とびきりの「美味しい」にする。動物を心の底から愛しているEBIJINだからできること。

食べものに向き合う。命に向き合うことは重たくって、避けたくなったり考えるのをやめたくなったりする。

EBIJINさんのお話を聞いたとき、今まで当たり前になっていた “食べる” ということが、実はたくさん向き合うべきことが詰まっていることなんだとわかって、それに気付いて、胸がいっぱいになりました。お話を聞いたあと、「もう今日動きたくない」と思うぐらい、いっぱいになった。

今まで何気なく食べていたあらゆるもの。何気なく食べていたことへの軽いショック。いろんなことを見逃してきたような感じ。素直に、美味しい!と思って食べることはもちろん素敵なことだけれど、食べものを知り、ありがたみを考えて口にするのはとっても大切だということ。

「頂きます」を当たり前なことにしないで、ちょっとだけ特別なシーンにする。映画のあのシーンみたいに、窓の外を眺めて、自然と向き合う瞬間に。

 

EBIJINの鹿肉のご注文はこちら

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