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春の訪れを感じさせる「群来」余市や小樽で確認

春の訪れを感じさせる「群来」余市や小樽で確認

群来の確認

青い海の一部が乳白色に染まる「群来(くき)」。群来とは産卵期を迎えたニシンの群れが大量に押し寄せ、雄の精液が放出されることにより産卵場一帯が白濁する現象をさします。ニシンは、沿岸の浅瀬で柔らかい海藻が密生する場所を産卵場として選ぶ傾向にあり、卵をしっかりと海藻に固着させるためにも、波の穏やかな日に産卵する必要もあるため、古くよりシケの日(波の高い日)に群来の確認が難しいといいます。

余市・小樽エリアでは、群来が確認された沿岸周辺の岩場に、ニシンを目当てとした釣り人が多数集まり、賑わいを見せました。釣りを楽しむ人たちは、次々に釣り上げられるニシンを目に、笑顔を見せていました。

ニシン漁

ニシンは主に北方の海温が低い地域を回遊する魚になるため、北海道・サハリン系と呼ばれる大規模回遊群と石狩湾系ニシン、太平洋沿岸の小規模回遊群が主流となっています。かつては100万トンの漁獲量を誇ったと言われる北海道・サハリン系の大規模な回遊群は現在激減し、日本海域ではすっかり目にすることができなくなったそうです。この時期は、石狩湾系ニシンが産卵期を迎えるため、漁獲量が増え出荷の最盛期となります。

余市郡漁協によると、今年のニシン漁は1月10日に沿岸で解禁され、3月下旬までが漁期となり、現在水揚げ量がピークを迎えているということです。

毎年確認が確約されるわけではない群来。本格的なニシン漁の季節を迎え豊漁を期待する声が上がってきそうです。

Source:北海道新聞

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