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小樽運河・於古発川にサケ大量遡上

小樽運河・於古発川にサケ大量遡上

大量のサケは沿岸の高水温が原因か

今秋、大量のサケが小樽運河に遡上し、数百匹ものサケが上流を目指して泳ぐ姿に市民の注目が集まりました。小樽市はサケが小樽運河に流れ込む於古発川まで上っていることを確認。しかし於古発川は川底がコンクリートでサケの繁殖に必要なわき水や産卵床を掘る砂利がないため、サケが繁殖できない川であり、迷い込んだサケは子孫を残せず、その場で生涯を終えることになります。

小樽市は今季遡上を確認した9月下旬から10月9日までに計499匹のサケの死骸を回収。今年のサケの遡上は海水温の高さが指摘されていますが、確信的な遡上の原因はわかりません。また遡上を妨げる工作物設置が水産資源保護法で禁じられているため、現状では死んだサケを回収するしかないようです。

かつての活動と深まる謎

運河へのサケ遡上は2012年にも起こり、大きな話題となりました。この年もなぜサケが遡上してきたのか分からず、おたる水族館が個体を回収して出生地を調べたものの原因は不明。

かつて運河にサケを呼ぼうと、1979年に札幌で始まった「カムバックサーモン運動」が各地に広がり、小樽でも行われました。1988年ごろ市民団体「小樽運河にサケを呼ぶ会」が発足し、90年代前半ごろまで稚魚を運河に放流。会の目的は市民の河川浄化意識向上です。しかし活動は起こったものの、於古発川に稚魚は根付きませんでした。そのため今年のサケの遡上とは関係が薄いと考えられますが、未だ謎は分からないままです。

source:北海道新聞

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