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らんこし米のもみ殻フル活用 農業の新たな取り組み

らんこし米のもみ殻フル活用 農業の新たな取り組み

蘭越もみ殻燃料ハウス

経済産業省からの補助金を活用し、2020年度から取り組みの始まった「蘭越もみ殻燃料ハウス」の実証事業は2期目を迎えました。

「安心安全なニセコブランド」を掲げ、ホテル等への出荷を目指すことから、初年度はトマトのみの栽培を行った同事業は、日照不足と急激な地温の低下により生育不十分で当初想定していた850kg程度の収穫量に対して、約70kgにとどまる結果となりました。これを受け、2期目となる今回はトマトの栽培割合を少なくし、寒さに強く生育が期待されるリーフレタスや、スペアミントなどのハーブを町営の育苗施設へ定植しています。

地元ブランド米「らんこし米」を持つ同町は、町内の関係事業者からもみ殻を譲り受け、燃料の製造からボイラーハウスの温度管理へと活かされています。冬季にハウスの温度管理を行いながら、野菜を栽培することにより、これまで使用されていなかった資源の活用と共に、収入を得ることが難しかった冬場の農家収入増に期待がかかります。

新たな活用と今後の展望

また2021年2月6日には、この農場を活用したモニターツアーも行われ、ニセコ町を含む蘭越町近隣地域から集まった5名の参加者が、もみ殻燃料を作るための施設やハウスの見学、栽培された野菜の試食などを体験。さらに町内のキャンプ場でもみ殻燃料で炊き上げた、らんこし米などを味わいました。今後は野菜の収穫体験ツアーの開催など、観光と結びつけた取り組みも計画されているといいます。

町内で出る「もみ殻」という廃棄物をエネルギーに変え、冬場の野菜栽培という新たな価値を生み出した同事業。熱効率のいい、もみ殻燃料は一般向けの製造と販売、燃焼灰は融雪剤等への活用も検討されています。

 

Source:北海道新聞

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