ポッドキャスト書き起こしー「やってみてから決める(マーケット感覚の続き)

こちらの記事は、ポッドキャストの書き起こしです。ポッドキャストの音声は一番下にリンクがありますので、以下からお聴きください。
MC:しゅんみや
先日話していた“マーケット感覚”の話を、その後、感覚を掴んだ上でやっていくその行動の方の話をもうちょっとしたいなと思ったので、引き続きその話を今日はしようかなと思っております。
これはちきりんさんの『マーケット感覚を身に付けよう』という、少し前に出た本ですね。電子書籍でも買えるので、是非興味のある方は目を通してみてください。
“マーケット感覚”の話は少し前の回でもう一度聞き直してもらえればと思うのですが、その後も行動する、やってみるっていうようなことはコストが安いので、そういうのをやってみて決めていくっていうのがいいじゃないか、という話をしてましたが、語弊がある場合があるので、その辺も本に書いてある内容まとめながら話していきます。
意思決定の違い、ということで、「決めてからやる」というような事が今までの組織的なやり方であったと。
どういう風なものを作るぞ、というように決めてから、作り込んでやっていくと。
そうではなく、現代においては、市場、マーケットの話でいくと、「やってから決める」方向のほうが良いのではないか、と。そういうことが求められてきているという事ですね。
何でもやってみてから決める、っていうこの話ですけど、何でもかんでもやってみるんじゃなくて、最終候補に残ったいくつかの案、最高の案の“評価”をこのマーケット市場に委ねることですね。
例えば、広告でこういうパターンが良いんじゃないかということで、例えば文字だけのもの、もしくは写真だけのもの、もしくは生産者の顔がある、というような話ですね。
その上で反応を見て、「これが反応いいな」と思ったらそれに決める、という事です。
なので、闇雲にとりあえずやってわからん、という話ではなくて、ある程度考えてこういう風のはありだな、というようなものを絞った上で、それをやってみてどうか、という事です。
なので、とりあえずやってみるのがいいんじゃないかという事だけ先行してしまうと、上手くいくかいかないか分からず、上手くいったかどうかも分からず、ただ広告だけ打って終わり、みたいな事になってしまうので、そうならないように補足したいなと思ったんですよね。
あとは、このマーケット全てが、社会的なものが市場化しているこの現代においては、作り込みの能力よりも“素早い行動力と迅速な意思決定”というものが重要視されていくと。大事になっているという事ですね。
日本企業が今まで得意としていたのが、“作り込み能力”なんだそうです。
考えてみればそうだなという感じですね。
誰にも叩かれないように、という社会ではあるので、そういう“素早い行動力と迅速な意思決定”という話だと、上手くいかないですよね。むしろ通らないのが当然。
ただ、現状はそれでやっていくと妥協案みたいなものになってしまうので、市場的には面白くないものになってしまうという事ですね。
マーケティングとかそういうものを色々勉強して、ウェブでうんぬんとかっていう話になっていくと、“ペルソナ”という用語が出てきたりするのですが、この作り込みの話でいくと、「こういうユーザがいるであろう」みたいなことを想像して架空の人を当てはめていくのですが、「それ誰?」っていう話ですね。明後日の方向に行っちゃうかもしれない、と。
これも、具体的なユーザーがまさにやってみて、どういう人がクリックしましたどういう人が買いました、っていうような、人がどれで、例えばポップな広告で反応したのか、そうじゃないものの方が、生産者が見えてる方がやっぱりよかった、とかっていうところを具体的に想像していく話じゃないといけない。
まさにマーケットがどうか、ということですね。なんとなく自分が想像した当て込みでやっていって、それで完成させてしまわない、っていう事なんですかね。
最近僕もなんとなくこの年末年始で思っているのが、バック、リュック。
Mac、パソコンが入るバックがいいなと思って、昔から、色々なブランドとかいう、社会が「ブランド最高!」みたいな時代に、僕らは多感な時期を経ている。この「ブランド最高!」みたいなことがあったわけですよ。
例えばビジネスバックであれば吉田カバン、Porter(ポーター)、もしくはTUMI(トゥミ)とかですかね。あとace.(エース)とかですかね。そういったものが定番ブランドであった。
その後に出てきたのがAppleが公認している、Appleの製品のためのバックインケースのバックを長いこと使っているんですけど、じゃあ次新しいものを買い替えようみたいなことを考えたときに、寄り添って頑張ってそれぞれがやっているとは思うのですが、もはやそれが自分にとって信頼できるブランドという風にはなっていないというか。まあまあ探してはみているんですけど結局決定打にならないんですよね。
そういう、例えばMacが入るバックって考えたときに、それを検索しているとSNSのほうに広告が出てきたりするんですよ。例えばInstagramとかTwitterとかそういうところで。
Macが当然入り、ライフスタイル的なところも良い感じの写真が載っていて、もうすぐ購入するというボタンがあって、っていうのがあるんですけど。ブランド名は知らないやつ。それが有名なのかどうかは知らないけれど。それのレビューとか調べていくと、中国から届きました、みたいなことだったりするんですよね。
それが日本で作っているブランドなのか、それとも中国でそういうことを全てやってみてるブランドなのかわからないけれど、Instagramでもガンガン広告打たれて、まあ良いじゃんと思ったら買っちゃう時代ですね。僕は思い留まりましたけど。
それでよかったら良いじゃないですか。これで更に知ってる人とか、自分が信頼する人、チェックしている有名人だとか、そういう人がもしそれを推していたら買っちゃうかもしれない。
昔で言うファッション雑誌に載ってたら買っちゃうかもみたいな。っていう感じだと思うんですよ。
家電の話を先日もしましたけれど、家電もAnker(アンカー)っていうブランドは最初は怪しかったですよ。だけど、ここまでガンガン色々な家電が出ていくと、家電というかモバイル系に強いですね。それで、意外と質が良いって言うことに気づいて、コスパも良くてってなったらAnker良いじゃんっていう風になるように、このInstagramの広告でやってる事って急速なブランド化が図れているわけで、これって、まさに「やってから決めている」。反応良かったから決めているっていう事なんですよね。
これを、小さいブランドだったらやっちゃえば良いじゃないですかっていう事。
これが例えば小さい街で生まれているバックのブランドでも出来ちゃうのが今の時代。
これがわざわざ「どこ発の」っていう言葉が関係ない位ですね。
何なんだろうな。ちょっと前、10年位前からかな、日本にとっては憧れの地、カルチャー系の人達ですね。ファッションの方もそうですけど、ライフスタイルな人達が憧れているアメリカのポートランドで作ってるよ、という話になったら、もう買っちゃうでしょうね。みたいな感じ。
「ポートランド発祥のブランドで、」みたいな話になったら、もうそれで良いっていう感じですね。だから「北海道ブランド」って言ってそれである程度、それが良い意味になるのかどうかわからないですけど、「北海道」って特に言わずともアウトドア系のブランドみたいなイメージが今もありますけど、これもしっかりガンガンやってみてから決めるっていうところで市場に投げ込んでいけば、何もかも変わってしまう。もしくはもう、「受注生産です」って言ってしまえば売れちゃうっていうのがあるんだなというのがまさに体感している気がします。
これを自分たちのところに落とし込めないかという風に今思っているところですが、何らかの参考になればと思いまして取り上げました。
これで、じゃあ上手くいかなかったらどうか、失敗したらダメか、っていうと、「はい次」と。上手くいったらオッケーなんですけど。上手くいかなかったら、「はい次」と。
これを踏まえて、その後上手くいったっていう形になれば、じゃあこれでガンガン攻めていきましょう、この方面でいきましょう、っていう風になるだけなので。
「失敗することにも価値がある」という事は、ちきりんさんの本にも書いてありました。
失敗したからダメだっていう社会に巻き込まれるっていうのは、周りの評価なわけで。
ウェブ上の中で上手くいかなかったら、「はい次はい次」って。実際に自分たちが手にするアプリとかソフトも不完全な状態で市場に出てきますけど。
ここがダメっていうような話は、レビューであったらそれを改善する、アップデートするっていうことが出来るのが今なので。
広告も一生残るっていうものが、デザイナーだったらそういうものを作りたいものだと思うんですけど、現状はそういう市場で、ガンガンスピードが速いので。
そんな感じでやっていくのがいいんじゃないのでしょうか。
この本自体はまだ途中の段階なので、こんな話も書いてありましたよということで参考になればと思います。
そんなところで今回は以上です!さようならー。