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「世界のニセコ」はどこへ向かうのか

「世界のニセコ」はどこへ向かうのか

パウダースノーの聖地、ニセコ。

スキーやスノーボードを愛する人なら、誰もが一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

近年このエリアは外国人が経営するレストランやショップが立ち並び、メニューや看板も英語表記がメイン。もはや日本人のほうが少数派で、あまりの「外国感」に、北海道にいることすら一瞬忘れてしまうほどです。

そんな国際的リゾートのイメージがすっかり定着しているニセコですが、はじめからこうだったわけではありません。

ニセコからNISEKOへ

ニセコが海外から注目されたのは、2000年頃。もともと北米などで滑っていたオーストラリア人のあいだで口コミで人気が広がったのが始まりです。

南半球と季節が逆で、時差もあまりない立地条件、そしてなんといってもいちばんの魅力は、ニセコの地形と気候の恵みによってもたらされるパウダースノー!

ヨーロッパや本州の雪が固いアイスバーンなのに対して、ニセコに毎日のように降り積もる雪は軽くてさらさら。一度体験したらやみつきになってしまう、魔法のような雪なのです。

また、これまで日本人観光客が週末などの短期滞在だったのに対して、オーストラリア人はロングバケーションが主流。長期滞在用のコンドミニアムがどんどん建設されていきました。

その人気はオーストラリアだけに収まらず、フランスやイギリスなどのヨーロッパ、さらに近年は中国や香港、マレーシアなどのアジアからと、文字通り世界中から人が集まる地となったのです。

このバブルはいつまで続くのか

「人」が集まるところには、「お金」も集まります。

中国や香港などからも外資が次々と参入し、巨大コンドミニアムなどの開発ラッシュへ。

土地の値段はどんどん高騰し、ニセコの麓にある倶知安町は人口約1万5千人の小さな町ながら、地価の上昇率が2016年から3年連続で全国1位になりました。完全にバブルです。

物価の上昇も激しく、ラーメンが1杯3000円だったり、1泊何百万円もする部屋があったり、投資目的で億単位の物件が次々売れていったりと、目玉が飛び出そうな嘘みたいな数字がスタンダードに。

最近はパークハイアットやリッツカールトンなどの高級ホテルも建設され、外資主導の「富裕層のためのリゾート地」への開発は止まる気配がありません。

どローカルメディアが見るニセコ

ニセコがこれだけの異世界になるとは、20年前は誰が予想したでしょうか。

世界中から熱い視線を集める場所として発展を遂げましたが、その一方で、過剰な開発によるほころびも見え始めていると思います。

かつては静かな山だったのが、ものすごい勢いで大量の森林が伐採されています。建物も次々と増えて、景観も大きく変わりました。ゴミ問題や水不足なども深刻です。

また、外国企業の独壇場のような構図によりに、せっかく世界各地から膨大な数の観光客が来ているのに、地元にうまくお金が落ちていないという課題もあります。

さらにそこへきて、今回の新型コロナウイルスの影響は計り知れません。今シーズンは多くの外国人観光客の姿が消え、それでも建設中のコンドミニアムは無言で立ち並び、開発は続いています。

withコロナの時代において、これからは国内へのアプローチも大きな鍵になると予想されます。10年後の2030年には北海道新幹線の駅も完成を控えており、まさに今、ニセコは大きな転換期にいると言えるでしょう。

今まで外国の富裕層がメインターゲットだったニセコにおいて、その情報は一部に向けてのものが多かったと感じます。

SCEENEでは、実際にニセコのローカルでどのような動きがあるのか、これからどんなことが課題となっていくのか、どのような人がどんなことを考えているのか、リアルな声を届けていけたらと思っています。

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